最後は「笑い」で!?大阪の県民性
大阪ほど、その県民性が話題になる県(厳密には「府」ですが)はほかにないでしょう。何せ、「県民性」をテーマにしたテレビ番組で、大阪だけを別扱いしたコーナーまで設けられているくらいですから、ユニークさという点ではきわだっています。
何がその元なのか、あまりにいろいろな説があって、「これだ!」と簡単に決めつけることはできません。でも、あえて一つに絞るなら、大阪人の県民性はサービス精神に発しているのではないかというのが、私の考えです。
「サービス」というのは英語ですが、辞書を引くと、「勤め、奉仕、雇われること、役に立つこと、骨折り、世話、便宜、恩恵」といった訳語が出ています。
本来、大阪は「商売の町」ですから、「奉仕」とか「世話」とかいったこととは縁が薄そうな感じもします。しかし考えてみると、最近流行の「WIN WIN」ではありませんが、商売というのは、売るほうと買うほうの双方がいい思いをしなければ成り立ちません。「それを実現するためにはどんなことでもしますよ」というのが、大阪人の考える「サービス」なのです。
そうした商売人根性のようなものが、大阪全体に広く行き渡っているのではないでしょうか。ときには、それがうっとうしく感じられるかもしれません。
とくに、「ホンネをむき出しにしてはいけない」という育てられ方をしている関東の人たちにとっては、テレビ画面を通じて見聞きするお笑い芸人ならともかく、一般の人がそれと同じような言動を見せられると、思わず引いてしまうことでしょう。
しかし現実には、大阪ではだれもがそうした意識を持ち合わせているようです。何を、どう話しても、かならず最後は「笑い」で終わらなければ納得してくれません。
ベッドの上での大阪人もやはりサービス重視!?
そんな大阪の人は、ほとんどどこの県の人とも、最終的にはうまく行く──正確には行かせる──のではないでしょうか。
とくに、西日本の人とはほぼどこの県でも、そういうふうになりそうです。ただし、鹿児島とか、佐賀、山口、広島、高知、石川など、大阪人と同じ、もしくはそれ以上に自己主張の強い人が多い県は、仲良くなるのにけっこう時間がかかるかもしれません。
また、島根、鳥取、あるいは香川、奈良、福井、富山といった、おとなしさがウリの県とも、なかなか波長が合いにくいでしょう。その意味では、宮城、秋田を除く東北各県の人も、なじむのは難儀な気がします。
京都や兵庫の人は、大阪人と近しいだけに、裏も表も見えすぎの感があり、つい敬遠しがちなところがあります。
それ以外の西日本の県はどこも皆、大阪とはウマが合います。口八丁手八丁の大阪人にかかると、それこそ初対面のその日から大盛り上がりなどというケースもめずらしくないでしょう。
愛知、岐阜、三重、静岡、神奈川、北海道は、大阪とはふだんから接点が多いだけに、その本意をつかむのが上手。東京、千葉、埼玉、茨城といった首都圏エリアの人たちも、案外スムーズに親しい関係に進んでいきそうです。
ベッドの上での大阪人もやはりサービス重視です。相手が喜んでくれるだろうと思いついたことは、なんでも実行に移すのではないでしょうか。また、既成概念や先入観にとらわれることもないので、男女を問わず、けっこう大胆なプレーに及ぶこともありそうです。
でも、最後はきっちり“収支勘定”を合わせなければ、納得はしてくれません。遊ばれてポイとか、SEXだけの関係とか、そうしたものは受け入れないので、目先の自由奔放なイメージに惑わされないこと。商売でもなんでも、究極的には「誠意」あってのものなのですから。
セックス&恋愛傾向まとめ
性格や傾向から見えてくる夜の県民性は…
- 手技ピカイチ
- 先入観にとらわれない大胆なプレイ
- 行為後は褒めてほしいる
- 相性がいい都道府県 千葉
1950年、三重県生まれ、名古屋育ち。
1976年に東京大学文学部を卒業後、8年間の出版社勤務を経て、株式会社エディットハウスを設立、現在に至る。
●主な著書
新・出身県でわかる人の性格/踏んだら最後! 県民性の地雷原/新・不思議の国の信州人/北海道から沖縄まで 日本全国「ヨイショ」のツボほか多数。