はるか昔は冒険心旺盛な県民だった
千葉県は東京と隣り合うよりはるか以前、四国の阿波(いまの徳島県)から多くの人が移り住んできたところです。
県の南部の旧国名は「安房」ですが、これは「阿波」にちなんだものといわれます。
鉄板も重油もないはるか昔の時代、黒潮(日本海流)に漕ぎ出した、おそらくは木製の粗末な舟に乗ってやってきた人たちですから、その冒険心の強さというか野性味はすさまじいものがあったにちがいありません。
ただ、そういう人はいまでは少数派。いまの千葉県に住む人たちのほとんどは東京まで仕事や学校に通っている千葉都民です。
東京と隣接する県の人たちに共通するのは、いやでもおうでも、「東京」=大都市を意識させられるということでしょう。昔からよくいわれる「都会vs.田舎」の対立パターンを無視して生きることもできますが、それはそれで大変なものです。
千葉もその例に漏れません。先祖代々千葉という人なら話は別ですが、少なくとも東京への通勤・通学圏に含まれるエリアでは、ほとんどだれもが東京のことを常に意識しながら生きているため、はっきりいってストレスがたまります。仕事・勉強は東京、遊ぶのも東京、千葉には寝に帰るだけという毎日を過ごしていれば、かなりタフな人でも、そういう状況におちいることでしょう。
恋の行方もお天道様しだい?
「それに、千葉も埼玉とよく似ていて、東京の人たちからはけっこう上から目線で見られたりします。人間性にはまったく関係のない話なのですが、そういう雰囲気を感じると、「あー、イヤだ」「千葉っていうだけなのに…」と思ってしまうのも仕方ありません。
そのため千葉県には、「いま住んでいるところが好きではない」と感じている人の割合が全国47都道府県のなかでいちばん多いという、なんとも悲しい事実があります。スキあらば千葉から離れたいと思っているのですから、どうも腰が定まりません。
かといって、草食系の人が多いわけではありません。ただ、通勤や通学に多くのエネルギーがさかれてしまう分、おいそれと肉食になりにくい傾向があるように見えます。
でも、心配は無用。「血」というのは争えないもので、千葉の人たちの奥底にはいまもなお、熱い野性的な気質が流れています。もちろん、海を相手に生きてきた人特有の、「最後はお天道様しだい」というあきらめの早さはあります。それが、どこかライトな恋、SEXにつながっているのかもしれません。
千葉県民と相性がいいのは…?
では、相性はどうでしょうか。東京の人とは、本当なら相容れないところが多いはずなのに、現実の力が強いため、合わせざるを得なくなっています。ただ、神奈川や埼玉、千葉よりもっと奥といった感もある茨城とはいまイチ呼吸が合いません。
むしろ、地理的には遠い三重、大阪、兵庫、和歌山、愛媛、高知、福岡、長崎、鹿児島など、「海」が生活の中心になってきた県のほうが相性もいいようです。同じように、日本海側の秋田、山形、新潟、富山ともウマが合うのではないでしょうか。もちろん、千葉のルーツの一つ徳島も同じです。
長野や山梨、石川、京都とは、空気の違いも影響しているのか、けっこうギクシャクが見られるかもしれません。静岡、愛知、岐阜、滋賀、奈良のどちらかというとおとなし目の気質を持つ人たちに対しては、けっこう強気でのぞむ場面が多かったりします。でも、いい関係を築くのはさほどむずかしくはなさそう。
近ごろの日本ではめっきり減ってきた冒険的で、野性味あふれる恋。千葉県出身の人とそんな恋を楽しむことができれば、あなたの人生もグンと深みを増すにちがいありません。
セックス&恋愛傾向まとめ
性格や傾向から見えてくる夜の県民性は…
- 心の奥に性の炎が燃えている
- でもわりと淡泊
- 野性的なプレイが実はハマる
- 相性がいい都道府県 鹿児島
1950年、三重県生まれ、名古屋育ち。
1976年に東京大学文学部を卒業後、8年間の出版社勤務を経て、株式会社エディットハウスを設立、現在に至る。
●主な著書
新・出身県でわかる人の性格/踏んだら最後! 県民性の地雷原/新・不思議の国の信州人/北海道から沖縄まで 日本全国「ヨイショ」のツボほか多数。