九通りのセックステクニック、ついに八回まできました!その八は『魚接鱗(ぎょせつりん)』。魚が互いに鱗を擦り合う様子を表しています。わかるような、わからないような…後半に進むにつれて、複雑な表現が増えてきましたね。しかし、実は意外とおなじみの体位かもしれません。
実はおなじみ!?『魚接鱗』とは


それでは、どんな体位なのか確認していきましょう。
「仰向けに寝た男性の上に、女性が向き合うように、膝をついてまたがります。
女性はゆっくりと男性器を少しだけ挿入し、そこで止めます。わずかに入れることがコツで、深く挿入してはいけません。赤子が口で乳首をふくむように、女性器に男性器を挿入し、女性の方から動いて、男性をすぐにイかせないようにします。この方法をおこなえば、色々な結聚(こぶ、腫れ物、循環器系の不調)を治癒できます」
そう、これはいわゆる騎乗位です。江戸時代の四十八手では、「本茶臼」と呼ばれていますよ。
このような「浅い挿入」の騎乗位では、女性が後ろに体を反らすことで、Gスポットを刺激することができます。
逆に体を倒して密着させると、今度は男性器の根元で、クリトリスを刺激することができます。お好みの挿入方法を試してみてくださいね。
ポルチオの刺激もできる
この体位では、男性に腰を持ち上げてもらえば、ポルチオを男性器で刺激することができます。
男性がポルチオを探すのは難しいので、男性には腰を持ち上げた状態でじっとしてもらい、腰を動かして、男性器の先端にポルチオが当たるように調整しましょう。
また、膝を立てて踏ん張ると膣が締まります。動きが自由になる、膝をついた状態と、うまく組み合わせましょう。
攻守交替で長い快楽を
騎乗位は女性が積極的に動ける体位として知られていますが、男性の協力でより深い快感を得ることが可能です。
男性は女性の腰を両手で持って、女性の腰を下におろしながら自分の腰を突き上げます。男性の突き上げで、女性の体は持ち上がりますので、それに合わせて、男性はいったん腰を引き、再び女性の腰をおろして、自分の腰を突き上げます。
腰の動きの主導権を交代しながら続けることで、満足感の高い、長時間のセックスをすることができます。
女性は腰を上下させるだけでなく、円を描くようにグラインドさせる動きも織り交ぜていきましょう。体を密着させて前後に動くのは、女性がクリトリスを刺激できるのはもちろんですが、男性も喜ぶ動きです。
騎乗位は男女共に結合部を直接見ることができるので、視覚的な刺激も大きい体位です。
疲れていてあまりハードなセックスがしたくない時は、自分から騎乗位を誘い、積極的に動いてフィニッシュさせる、というテクニックもありますよ。
■イラスト:フジワラアイ
1970年生まれ。1996年より、漫画原作者として活動。2009年、日刊誌連載「日本性史」にて、アダルトライターとして活動開始。
スマートフォンアプリ「セックスの日本史」、女性向けWEBサイト連載「蔦葛物語」「オンナとオトコの日本史/世界史」などの著作がある。