経済とセックスの移り変わり

経済とセックスの移り変わり その10 男性にとって、理想の女性とは…

公開日: 2015/11/11  最終更新日: 2021/04/16
経済とセックスの移り変わり
     

    妻を満足させるため、夜に工夫を凝らした武将たち

    ベッドルーム
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    中世日本でもとくに戦国とよばれる時代では、武将が社長、彼の「家」が会社のようにたとえられることが多いですよね。武将にとって結婚とは、女性を重役として雇うというような行為でした。意外かもしれませんが、女性側も婚家が自分の「条件」に合わなくなれば、離婚するという決断も多いにアリ…ということで、部下の前ではトップの武将としてエラそうに振る舞える男性も女性に対しては非常に気づかいをせざるをえませんでした。

    たとえば当時のカリスマ医が書いた『黄素妙論(こうそみょうろん)』という医学書には、閨房(けいぼう)のこと…つまりベッドルームでのラブ&セックスに関する記事が多々あり、嫁いできた妻と上手く付き合うために「2 人で向かい合って話をしているとき、彼女の顔が赤らむようなことがあればエッチにもちこんでOK」というマニュアル記事が掲載されています。

    武将にとって、年若くして嫁いできた女性とセックスせねばならないときは嬉しいどころか、大変だったようです。うかつにいたしてしまうと、彼女にセックス自体をイヤがられるようになっては困るので、媚薬のレシピなども『黄素妙論』には掲載されています。

    「赤マムシ」など今日でも強精剤としてお馴染みの成分のほかに、「山椒」や、冷え性に効くハーブとして有名な「丁子」などの粉を「蜜」で練り上げたペーストを女性器の中に塗ることもありました。それらは香辛料ですから、男女ともに粘膜に異常が出ないか心配ではありますし、今日の視点からは奇妙な配合といえますが、正室とのセックスもお世継ぎを授かるための事務的な行為ではなく、マジメに考えられていたことだけはわかるのです。

    鎌倉時代以降、武家の妻には「広い度量」が求められた

    和柄

    結婚制度自体が中世以前と以降では大きく変わりました。平安時代の場合、正室(正妻)1人に、その他の妻たちが何人もいるような「一夫多妻制」が普通だったのですが、中世に入り、とくに鎌倉時代以降の武士社会での事情は微妙に変わっていきます。夫と妻が一人の「一夫一妻制」が普通なんですね。そこに妻が管理する、家のスタッフとして(夫の愛人を兼ねる)側室が何人かいる…と「一夫多妻制」に似てはいますが、タテマエ上は「一夫一妻」に「スタッフ多数」というように結婚の形態が変化しているのです。 妻は夫のいわば浮気相手である側室も「使用人」として、自分に従わせることができました。一方で、「不倫相手の生んだ子でも、自分の夫の大切な子の一人」と考えるだけの度量が、必要とされたのです。

    もし夫が自分より先に亡くなってしまった場合、正室が主となり、側室や側室の子どもたちの面倒までみなくてはいけなかったのでした。歴史用語でこれを「後家役割」といいました。「後家」とは未亡人のことです。広い度量が必要とされていたのですね。

    「後家役割」がしっかり守られない場合、家の崩壊を招くこともありました。たとえば豊臣秀吉の正室・おねは子どもがおらず、側室・淀殿が豊臣家の跡継ぎとなる男の子・秀頼を産んでいました。しかし、淀殿はいちおう側室でありながら、「第二の正室」というような強い立場を故・秀吉から与えられており、結局、自分が生んだ秀頼をおねに任せるのではなく、自分で育てました。

    「後家役割」という家の運営ルールが破られてしまったわけで、メンツが立たないおねは、豊臣家の最大の敵・徳川家康のもとに庇護を求めて走る…という事件がその後に起き、分裂した豊臣家は衰退、やがて徳川に滅ぼされてしまうのでした。ルールより感情を重んじたといえるおねと淀殿は、戦国の妻としては理想の配偶者とは言えなかったかもしれません。

    江戸時代の妻は「家を守るパートナー」

    江戸の女性

    戦国が徳川幕府の樹立と共に終わり、平和な江戸時代になると、女性は夫の仕事を手伝い、同時に夫、あるいは子どもたちと共に家を守るパートナーとしての要素がさらに重視されるようになります。たとえば戦国時代には武将として活躍した前田利家に先立たれた後、彼の正室だった「まつ」という女性は息子の利長をサポートし、江戸幕府ができてからは「加賀百万石」の領地を任された前田の家を守りました。前田家は最終的に徳川家に味方しましたが、もとは豊臣方であったため、利長が本当は謀反を企てようとしているのでは…という疑いを徳川家からかけられてしまったのです。

    まつは息子の疑いを晴らそうと、53歳という当時ではかなりの高齢だったにもかかわらず家族と離れ、人質となるため数少ないお供を連れて江戸に向かい、そこで14年間に及ぶ人質生活を送ったのです。この試練に耐えることはまつの女としての意地だったと思います。これもある意味、日本女性特有の「妹(いも)の力」といえるかもしれません(前回のコラム参照)。

    理想の女性は、やっぱり愛情深さが大切!

    ハートを掴む手

    やはり、男性にとって究極の妻とは『自分の死後も、自分や子どもたちのために一生懸命な女性』のことではないでしょうか。実際に利家と相思相愛の関係だったからこそ、まつはあれだけのことができたのだと思われます。

    まつのエピソードは美談として残り、明治以降になっても語り継がれたわけですが、日本の男性が理想とする女性とは、「妹の力」に満ち溢れた存在…いざとなったら夫や家族を守れるだけの強さとやさしさがあって、さらに経済力もあれば二重丸…というようにまとめられる気がします。

    家族を深く愛し、家族のために一生懸命な女性…現代においても魅力的な女性と感じる方も多いのではないでしょうか。「夫」を「妻」に置き換えれば、女性が配偶者に求める条件とほぼ合致するのが不思議なところですね。

    著者:堀江 宏樹(ほりえ ひろき)
    著者:堀江宏樹

    作家・歴史エッセイスト。古今東西の恋愛史や芸術・文化全般などについての執筆活動を続けている。

    最近の出版物としては、原案・監修を務める『ラ・マキユーズ ヴェルサイユの化粧師』(KADOKAWA)のコミック第1巻が発売中。『 本当は怖い世界史 』シリーズ最新刊の 『愛と欲望の世界史』(三笠書房)も好評発売中。

    堀江宏樹さんTwitter⇒https://twitter.com/horiehiroki

     撮影:竹内摩耶

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