性行為ができない、したくない「性機能障害」
性行為をする気になれない、性行為ができないなど、スムーズに性交ができない状態を「性機能障害」といいます。
男性では勃起障害など体の原因が7~8割、多忙やストレスなど心の原因が2~3割とされていますが、女性では体の原因が3~4割、心の原因が6~7割と逆転しています。
生活を振り返って心の原因を探ります


「性行為をする気になれない」ときは、まず生活を振り返ってみましょう。仕事が忙しく、ストレスを抱えてはいませんか?家族に病人や介護が必要な人がいるなど、いろいろ抱え込んでいませんか?
パートナーとの人間関係はどうですか?出産後や授乳中などは性欲が落ちるのが当たり前です。
多忙でさまざまなストレスを抱えているときには、生活全般のペースダウンが必要です。
体の原因の多くはホルモンの問題です
ホルモンに問題があって、性欲が低下してしまうこともあります。
女性の体内では女性ホルモンが分泌されていますが、少量の男性ホルモンも分泌されています。この男性ホルモンが通常よりも少ないと、「性行為をする気になれない」状態になります。
また、脳内ホルモン(セロトニン、ドーパミン、アドレナリンなど)のバランスがくずれると、性欲が低下することがわかっています。バランスが乱れる主な原因は飲み薬です。
低用量ピル、抗うつ剤、胃の薬を飲み続けているときは、薬の影響を受けているのかもしれません。
痛みで性行為ができない「性交疼痛症」
性交の痛みが強くて「性行為ができない」ときには、一度婦人科を受診して、原因を確かめる必要があります。
性行為感染症(STD)のために痛みが起きているときは、感染症をしっかり治してしまいましょう。
このほかの原因としては、外陰部症があります。多くはアレルギーによるもので、軽症のうちは性交時に痛むだけですが、悪化すると普段でも陰部が赤くなってヒリヒリします。痛みが続くときは、知覚過敏を抑える飲み薬などで治療します。
局所が敏感になっているときは…

アレルギー体質の人、粘膜が弱い人は、生理用のパッドやおりものシートなどで、外陰部にアレルギー症状が出てくることがあります。
また、外陰部に、イガイガする感じ、かゆみ、痛みなどがあるときは、パッドやシートの使用はなるべく控えましょう。
局所を洗いすぎると過敏になるので、お風呂ではお湯でさっと洗うだけにして、ゴシゴシ洗わないようにします。
下着は棉素材のものを選び、洗濯用の洗剤は刺激の少ないものに替えるとよいでしょう。