『椋鳥（むくどり）』は日本各地で見られる野鳥で、都市部でも多く見られる可愛らしい小鳥です。鳴き声はけたたましくギャーギャー、チュルチュルと鳴くことから、江戸時代には田舎から出稼ぎに来る田舎者が群れて騒ぐ様子を椋鳥と揶揄していたそう。

48手の椋鳥は愛撫の体位で、男性上位のシックスナインの姿勢になります。椋鳥の命名の由来は定かではありませんが、快感のあまり思わず声を漏らしてしまう様子を椋鳥に例えたのかもしれません。

椋鳥は女性が仰向けになり、男性が女性の体と逆方向に覆いかぶさるようになることで、お互いの性器を愛撫しあうシックスナインの姿勢です。

48手では他にも男性が下になり女性が上になるシックスナインの体位に『二つ巴（ふたつともえ）』がありますが、こちらの方がシックスナインとして一般的。

男性が上位になるシックスナインの姿勢はそもそも無理があるので、お互いの性器の愛撫のしやすさでは二つ巴が圧倒的に楽です。

椋鳥の姿勢だと、男性は女性の股に顔を埋めるようにしなければなりません。女性も目の前にあるペニスが口からアゴの方向に勃起しているので、フェラチオをしにくいです。フェラチオをするには、ペニスを根元から折り曲げる必要があり、口の中の異物感で嗚咽してしまうことも。

それだけに椋鳥は前戯の体位としては上級者向け。じゃあ二つ巴をやればいいのでは？いえいえ！椋鳥ならではのハードコアな愛撫ができるので、一概にそうとも言えないんです。

椋鳥は女性が仰向けになります。足のヒザは少し曲げて、足を少し開きます。

男性は女性の口の位置に、ペニスの付け根あたりが来るようにまたがります。そのまま体を前に倒し、女性の開いた足の間に顔を埋めるようにすれば椋鳥の姿勢になります。

お互いの性器を口で愛撫しあう椋鳥をする上で一番大切なこと。それは性器を清潔にすることです。

特に女性は残尿やオリモノでデリケートゾーンが不衛生になりがち。男性は膣に直接鼻をつけるほど密着させるので、少しの臭いで欲情が覚めてしまうかも。日頃の膣ケア、臭いケアは欠かせません。

デリケートゾーンの黒ずみも対策しておきたいところ。実際には清潔にしているのに、黒ずみがあるとどうしても不潔に見えてしまいます。薄色のきれいなデリケートゾーンなら、男性も愛でるように積極的な愛撫をしてくれるでしょう。

アンダーヘアにも注意。ケアをしていないアンダーヘアは嫌な臭いがこもりがち。アンダーヘアを整えれば臭いもこもらなくなり、セクシーさもアップします。

特にＩラインはムダ毛処理が難しくケアを省略してしまいがち。椋鳥の姿勢ではＩラインが目の前にある状態になります。VラインだけでなくＩラインもしっかりケアしましょう。

男性は女性の上に乗るといっても、すべての体重を預けては女性が愛撫できませんし、重苦しいだけです。男性は四つん這いの姿勢になると、女性の顔とペニスの距離が保たれて女性が愛撫しやすくなります。

そして男性は女性の秘部をクンニリングスします。ところが女性の腰が横を向いているため、とても愛撫をしにくいと感じるかも。そこで女性のお尻あたりに枕やクッションを挟むと、女性の腰が上を向いて愛撫しやすくなります。

椋鳥では女性がフェラチオしなければならないわけではありません。ペニスを愛撫できればOK。

舌や唇を使ってペニスを愛撫するなら問題ありませんが、フェラチオするとなると首を上げ下げしなければなりません。首が疲れてやりづらさを感じるかも。

ペニスそのものよりも、陰茎や玉袋のあたりをなら無理せず愛撫ができるでしょう。ペニスを手淫しながら、ペニスの根元や玉袋、玉袋と肛門の間を舌で愛撫すると男性は腰が抜けるほどの快感が得られるはず。

椋鳥の姿勢を最大限に活かす方法がありますが、これは男性にとって極上の快感を得られる一方で、女性は大きな負担になるアレンジです。

そのアレンジとは、男性が腰を動かして女性の喉奥までペニスを挿入する方法です。男性は正常位と同じような動きで、女性の口を膣に見立ててピストンします。

女性は口を開いて、歯がペニスに当たらないよう注意。喉の奥までペニスが挿入されるので、息苦しさと吐き気で嗚咽が出てしまうことも。

一方的に男性が快感を得て、そのぶん女性が苦しくなるので、セックスの初心者にはとてもおすすめできません。

女性はペニスを喉奥まで咥えることができて、イラマチオなどの高度なフェラテクニックを習得していることが前提です。男女間でSMの関係が成り立っていることも大切。

男性はピストンを浅めに動かしたり、ゆっくり動かすことで女性の負担を軽くすることはできますが、それでも女性は苦しいと感じるかも。お互いの同意は絶対に必要なので、男性は椋鳥をしている最中にピストンを勝手に始めないよう心がけましょう。

もう一つ椋鳥のアレンジを紹介しましょう。椋鳥は男女の身長差が大きいと、どちらか一方が口を使った愛撫をしにくい難点があります。そんな時はアダルトグッズを活用しましょう。

男性は振動よりもピストンによる刺激の方を好みます。アダルトグッズを使った椋鳥をするなら、女性が口で愛撫し、男性がアダルトグッズを使った方がお互いに満足できるでしょう。

椋鳥では口を使った愛撫と同時に、指も使えばお互いの快感をさらに高め合うことができます。

男性はクリトリスを舌で転がすように刺激したり、吸い付いて愛撫。それと同時に指で膣の中を刺激しましょう。

女性は男性の玉袋を舌で刺激しつつ、ペニスを手淫したり、亀頭のあたりを指先で撫でまわしましょう。

快適に椋鳥を楽しめるかどうかは、男性の気づかいにかかっています。

男性は女性が息苦しくならないよう、ヒザと腕で体を少し浮かせるようにしましょう。

また男性は腰の高さを固定し、女性が愛撫しやすい高さに調整します。女性がフェラチオをしている時に、快感を求めて前触れもなく腰を動かしてしまうと、女性が苦しくなり嘔吐感に襲われます。

男性はクンニリングスで夢中になるあまり、女性への気づかいがおそろかにならないように気をつけましょう。

シックスナインは上に乗った方が愛撫が楽になるもの。下にいると動きがあまり取れず、首の力を上手に使って愛撫しなければなりません。そういう意味で、二つ巴は女性が男性に愛撫されつつも、女性が積極的に男性を愛撫する体位と言えそうです。

椋鳥はその逆。男性が女性の上に乗る姿勢になるので、女性は男性からの積極的な愛撫を楽しみましょう。

椋鳥の姿勢で女性はペニスを愛撫しにくいので、無理にフェラチオをするよりも陰茎や玉袋への愛撫を中心に刺激すると良いでしょう。

男性が女性の上になって行うシックスナインの姿勢が椋鳥です。女性上位のシックスナインの姿勢である二つ巴に比べて、女性はペニスを愛撫しにくいかもしれません。

ところが二つ巴では難しかった男性の玉袋やペニスの裏への愛撫は、椋鳥だとやりやすくなります。椋鳥ではフェラチオをするよりも、ペニスの裏側や玉袋を口で愛撫する方が賢明かも。

男性は体重を女性に預けるのではなく、四つん這いの姿勢になると女性への負担が軽くなります。腰の高さも女性が愛撫しやすい高さにキープ。椋鳥を楽しむためには男性の姿勢と気づかいがもっとも重要になります。

お互いの性器を口で愛撫しあうだけなら二つ巴で十分です。椋鳥は愛撫しにくくセックスの上級者向けの体位。

女性がイラマチオができるフェラチオテクニックを習得していれば、男性にピストンをしてもらい変幻自在の舌の動きと吸引力、口内の温もりで男性に強烈な快感を与えられます。

いつもとは違うシックスナインにチャレンジしたい！そんな好奇心旺盛なカップルにおすすめしたい前戯の体位です。

セックスは一種類の体位をずっとやり続けるだけでなく、複数組み合わせるとさらに満足度の高い時間が過ごせます。新しい体位にチャレンジするだけでなく、体位の順番を入れ替えたりの工夫もおすすめです。